人材派遣会社を起業するには?条件・許可要件・費用・手順・人材紹介業との違いを徹底解説

「人材派遣会社を設立したいが、何から始めればいいかわからない」「許認可取得の条件が複雑で不安」——人材派遣業(労働者派遣事業)は許認可事業のため、会社設立だけでなく厚生労働省からの許可取得が必要です。
ただし、他の許認可事業と比べると参入障壁は比較的低く、個人事業主としての開業も可能です。本記事では、許可要件・設立ステップ・費用の目安・人材紹介業との違いまで、2026年最新情報で徹底解説します。
人材派遣会社(労働者派遣事業)とは

人材派遣会社を設立するにあたって、まず労働者派遣事業の法的な定義と許可の仕組みを正確に理解しておくことが重要です。
労働者派遣事業の定義:人材派遣会社が労働者を雇用して就業先に派遣する事業形態
労働者派遣事業とは、派遣元事業主(人材派遣会社)が自ら雇用する労働者を、派遣先企業の指揮命令のもとで就業させる事業形態です。労働者との雇用契約は派遣元が締結し、実際の業務指示は派遣先が行うという「三者関係」が特徴です。
派遣元は労働者に給与を支払い、社会保険・雇用保険への加入義務を負います。この雇用主としての責任が、単なる求人紹介である人材紹介業との最大の違いです。
許認可事業のため厚生労働省の「労働者派遣事業許可」が必要
労働者派遣事業は、労働者派遣法に基づき厚生労働大臣の許可が必要な許認可事業です。無許可で派遣事業を行うと労働者派遣法違反として処罰される可能性があります。
かつては「一般労働者派遣事業(許可制)」と「特定労働者派遣事業(届出制)」に分かれていましたが、2015年の法改正によりすべて許可制に一本化されました。現在は会社設立後に都道府県労働局を通じて許可申請を行います。
個人事業主でも設立できるか(法人設立不要・許可申請のみで可能)
個人事業主として労働者派遣事業の許可を取得することは可能です。法人設立は必須ではなく、許可要件(基準資産・事務所・派遣元責任者等)を満たせば個人でも許可申請ができます。ただし基準資産額の要件は個人・法人を問わず同様に適用されます。
人材派遣会社を設立するメリットと市場性

人材派遣業は多くのリスクがある一方で、特有のメリットと市場の需要があります。設立を検討する際の判断材料として確認しておきましょう。
これまでの業界経験・人脈を活かしやすい事業
人材派遣業は、特定の業界や職種でのキャリアや人脈を直接事業に活かせる分野です。たとえば製造業・IT・医療・介護・物流などの業界で働いた経験者が、同業界の派遣会社を設立するケースは非常に多いです。
業界特化型の派遣会社は、業界知識・人材の質・マッチング精度において総合派遣会社との差別化がしやすく、設立直後でも一定のクライアントを獲得しやすい傾向があります。これまでのキャリアが参入時の大きな強みになります。
人手不足・働き方多様化で市場ニーズが継続的に存在する
少子高齢化による労働人口の減少・企業の採用コスト削減ニーズ・パート・フリーランス・育児中の方など多様な働き方の増加を背景に、人材派遣業への需要は継続的に高い水準を維持しています。
特に製造・物流・介護・ITエンジニア・事務系など、特定スキルの人材を柔軟に調達したい企業からの需要は旺盛です。景気の変動によって需要が変わりやすい面もありますが、社会インフラとしての役割を担っており、市場規模は安定しています。
小規模からスタートできる参入障壁の低さ
人材派遣業は特定の専門資格(医師・弁護士等)を必要とせず、許可要件を満たせば参入が可能です。1〜2名の少人数体制で事業を始められるため、初期の固定費を抑えながらスモールスタートできます。小規模派遣元事業主の特例(後述)を活用すれば基準資産も1,000万円に緩和されます。
労働者派遣事業の許可要件4つ

労働者派遣事業の許可取得には4つの主要な要件があります。申請前にすべての要件を満たしていることを確認してください。
要件①:基準資産額(原則2,000万円以上・小規模特例あり)
最も重要な要件が基準資産額です。貸借対照表上の「基準資産額(= 資産の合計 − 負債の合計 − 繰延資産)」が2,000万円以上であること、かつ現金・預金等が1,500万円以上であることが原則として求められます。
この要件はすべての事業所について課されるため、2事業所以上ある場合はさらに高い資産額が必要になります(2事業所目以降は1事業所あたり2,000万円加算)。
基準資産額の確認は、原則として直近の決算書(貸借対照表)をもとに行われます。設立直後で決算書がない場合は、公認会計士または監査法人が作成した「設立時の財産目録」で代替できます。
なお、小規模派遣元事業主の特例(後述)に該当する場合は、基準資産額の要件が緩和されます。
要件②:事務所の設置要件(20㎡以上・好ましくない位置への設置禁止)
派遣元事業所となる事務所には一定の基準があります。主な要件は以下の通りです。
①事務所の面積が20㎡以上であること(応接スペース・書類保管場所を確保できる広さ)
②風俗営業法に規定する性風俗関連特殊営業が密集するなど「職業安定法の観点から好ましくない位置」にないこと
③事業専用の独立したスペースが確保されていること(自宅の一室でも可だが、事業スペースとして区別できる必要あり)
バーチャルオフィスは20㎡の基準を満たせないため、原則として事務所要件を満たさないと判断されることがほとんどです。
要件③:派遣元責任者の選任(派遣労働者100人に1人・3年以上の労務管理経験・3年以内に講習受講)
派遣元責任者とは、派遣労働者の就業条件の確保・個人情報管理・苦情処理などを担当する責任者のことです。許可を取得するためには事業所ごとに派遣元責任者を選任する必要があります。
派遣元責任者になるための主な要件は次の通りです。
①派遣労働者100人あたり1人以上を選任すること(派遣労働者が1〜100人なら1人でよい)
②3年以上の人事・労務管理の実務経験があること(人事担当・管理職経験が該当しやすい)
③「派遣元責任者講習」を3年以内に受講していること(厚生労働省が認定した機関で受講可能・費用は5,000〜8,000円程度・1日で完了)
代表者が派遣元責任者を兼任することは可能です。設立者が要件を満たしていれば、1人体制で許可申請を進めることができます。
要件④:派遣労働者への教育訓練の機会提供(有給・無償・キャリアアップ目的)
派遣元事業主は、すべての派遣労働者に対してキャリアアップを目的とした教育訓練を提供する義務があります。主な要件は以下の通りです。
①派遣労働者に対して、有給かつ無償(参加費・教材費を派遣元が負担)で実施すること。
②雇入れ時の基本的な教育訓練(入職時訓練)と、継続的なキャリアアップ訓練を計画的に実施すること。
③訓練計画を文書化し、管理・記録を適切に行うこと。
訓練の内容はeラーニング・外部セミナー・社内研修など多様な形式が認められますが、派遣先ではなく派遣元が主体となって実施・費用負担することが求められます。
小規模派遣元事業主の特例(事業所1つ・常時雇用10人以下 → 基準資産1,000万円・現金800万円に緩和)
以下の条件をすべて満たす「小規模派遣元事業主」には、基準資産要件が緩和されます。
①1つの事業所のみで派遣事業を行うこと。
②常時雇用する労働者数が10人以下であること。
この特例が適用される場合、基準資産額は2,000万円→1,000万円以上、現金等は1,500万円→800万円以上に緩和されます。設立初期や資金が限られている方にとって、この特例の活用は非常に重要な選択肢です。
人材派遣会社の設立手順(ステップ別)

人材派遣会社の設立は「会社設立」と「許可申請」の2本立てで進みます。許可審査に約2ヶ月かかるため、スケジュールを逆算して準備することが重要です。
STEP1:事業計画の策定・基準資産の確保
まず事業計画(ターゲット業種・エリア・派遣人数・収益計画)を策定します。あわせて許可要件の基準資産(最低1,000〜2,000万円)が確保できるか確認します。
自己資金が不足する場合は金融機関からの融資・投資家からの出資・日本政策金融公庫の創業融資なども検討します。基準資産は「申請時点の貸借対照表」または「財産目録」で証明するため、設立後に資金を確保した状態で申請することが必要です。
STEP2:会社設立(定款作成・登記申請)
許可申請は個人でも可能ですが、社会的信用・税務面・将来の事業拡大を考慮して多くの場合は法人(株式会社または合同会社)を設立します。株式会社の場合は定款認証(公証役場)・資本金払い込み・法務局への登記申請が必要です。
合同会社は定款認証が不要で設立コストを抑えられますが、社会的信用の面で株式会社に比べやや劣ることもあります。設立費用・目指す事業規模・取引先の業種などを踏まえて選択してください。
STEP3:事務所の確保(20㎡以上の確認)
20㎡以上の要件を満たす事務所を確保します。自宅の一部を事務所とする場合も、事業専用の独立したスペースとして区別できれば認められるケースがあります。
賃貸オフィスを利用する場合は、許可申請書に事務所の平面図と面積を記載した書類を添付するため、賃貸契約書と平面図を事前に準備しておきましょう。
STEP4:派遣元責任者講習の受講
派遣元責任者となる方が3年以内に「派遣元責任者講習」を受講していない場合は、許可申請前に受講を完了させる必要があります。
講習は厚生労働省が認定した民間機関が全国各地で開催しており、1日(約7時間)の受講で修了証が発行されます。費用は5,000〜8,000円程度です。受講から許可申請まで日数があく場合もあるため、早めに受講の予約を入れることをおすすめします。
STEP5:厚生労働省(都道府県労働局)への許可申請書類の提出
事業所の所在地を管轄する都道府県労働局(需給調整事業担当部門)に許可申請書類を提出します。
主な提出書類は次の通りです。
①労働者派遣事業許可申請書
②労働者派遣事業計画書(訓練計画・個人情報管理体制等を記載)
③会社の登記事項証明書
④定款の写し
⑤直近の決算書または設立時の財産目録(公認会計士等が作成)
⑥事務所の平面図・賃貸契約書の写し
⑦派遣元責任者の履歴書・証明書類
申請書類の準備は複雑なため、社会保険労務士・行政書士への依頼を検討することをおすすめします。
STEP6:許可の取得・事業開始(許可審査に約2ヶ月かかる点に注意)
申請書類の受付後、都道府県労働局による審査(書類確認・事務所実地調査)が行われます。審査期間は申請から約2ヶ月が目安です。
許可が下りると「労働者派遣事業許可証」が交付されます。許可証の交付を受けた後に事業を開始できます。なお、許可の有効期間は初回3年(以降5年ごとに更新)であるため、有効期限の管理も重要です。
許可取得後は、派遣労働者の登録・就業規則の整備・36協定の締結・社会保険加入手続きなど、実際の事業運営に必要な準備を進めましょう。
人材派遣会社の設立にかかる費用の目安

人材派遣会社の設立には、通常の会社設立費用に加えて許可申請費用が発生します。また許可要件として基準資産を確保する必要があります。以下の費用表を参考にしてください。
| 費用項目 | 費用の目安 |
| 定款認証費用(紙定款・株式会社) | 約5万2千円(収入印紙4万円含む) |
| 定款認証費用(電子定款) | 約1万2千円(収入印紙4万円が不要) |
| 法人登記費用(登録免許税) | 最低15万円(資本金×0.7%と比較) |
| 許可申請費用(登録免許税) | 9万円 |
| 許可申請費用(収入印紙) | 12万円(2事業所目以降は+5.5万円) |
| 法定費用合計(電子定款利用時) | 約22万円〜 |
| 基準資産額(原則) | 2,000万円以上(現金等1,500万円以上) |
| 基準資産額(小規模特例) | 1,000万円以上(現金等800万円以上) |
定款認証費用:認証手数料5万円+謄本代約2,000円+印紙4万円(電子定款なら不要)
株式会社を設立する場合、公証役場での定款認証が必要です。費用は認証手数料(約3万円)・謄本交付手数料(約2,000円〜)・定款への収入印紙4万円の合計で約5万2千円が目安です。
電子定款を利用する場合は収入印紙4万円が不要になります。freee会社設立・マネーフォワード会社設立などのオンラインサービスを利用すると電子定款の作成代行も依頼でき、費用を抑えながら手続きをスムーズに進められます。合同会社の場合は定款認証が不要です。
法人登記費用:登録免許税(資本金×0.7%)+登記簿謄本600円
法務局への設立登記申請時に、登録免許税として「資本金×0.7%」(最低:株式会社15万円・合同会社6万円)が必要です。
登記完了後に取得する登記事項証明書(登記簿謄本)は1通600円(窓口・郵送)です。許可申請書類として複数枚必要になるため、設立直後に3〜5枚まとめて取得しておくことをおすすめします。
許認可申請費用:登録免許税9万円+収入印紙12万円(2事業所目以降は+5.5万円)
労働者派遣事業の許可申請には2種類の費用が発生します。
①許可の登録免許税:1事業所あたり9万円(収入印紙で納付)
②許可手数料(収入印紙):1事業所あたり12万円(2事業所目以降は5.5万円ずつ加算)
合計で1事業所の場合は21万円が必要です。この費用は返還されないため、許可が取得できなかった場合でも戻ってきません。申請前に要件を十分に確認することが重要です。
その他初期費用:事務所賃料・備品・採用費・社会保険料など
法定費用・基準資産のほかに、事業開始のための実費が必要です。事務所の賃料・敷金・保証金(家賃の2〜6ヶ月分)、PC・コピー機などの備品、派遣労働者の採用コスト(求人媒体費・採用面接費用等)、そして派遣労働者が就業を開始した月からの社会保険料などが主な費用です。これらを合算すると、事業開始までに合計2,500〜3,000万円程度の資金が必要になるケースも少なくありません。
人材派遣業と人材紹介業の違い・どちらを選ぶべきか

人材派遣業と人材紹介業は、どちらも人材サービス事業ですが、雇用の形態・収益モデル・許可要件が大きく異なります。設立を検討する際の比較として確認してください。
| 比較項目 | 労働者派遣業 | 有料職業紹介業 |
| 雇用主 | 派遣会社(事業主) | 就業先企業 |
| 収益構造 | 月々のマージン(継続収益) | 採用時一括(理論年収の約30%) |
| 基準資産要件 | 2,000万円以上(小規模特例あり) | 500万円以上 |
| 派遣先/紹介先との関係 | 派遣期間中も三者関係を管理 | 就職成立後は関与が少ない |
| 許可申請先 | 厚生労働省(都道府県労働局) | 厚生労働省(都道府県労働局) |
雇用主の違い:派遣業は派遣会社が雇用、紹介業は就業先企業が雇用
労働者派遣業では、派遣会社が労働者と雇用契約を締結します。つまり給与支払い・社会保険加入・労務管理(労働時間管理・就業条件の確保等)はすべて派遣会社の責任で行います。
有料職業紹介業では、紹介会社は求職者と求人企業をマッチングするだけで、就職後の雇用関係は就業先企業と求職者の間に直接生じます。雇用責任を持たない分、運営の手間が少ない一方で、継続的な関与は薄くなります。
収益構造の違い:派遣は月々マージン vs 紹介は採用時に理論年収の30%一括
派遣業の収益は、派遣先企業が支払う「派遣料金(売上)」と派遣労働者への「賃金(原価)」の差額であるマージンです。安定した月次収益が見込める一方で、派遣労働者の稼働管理・給与支払い・社会保険料の立替など資金繰りへの負担もあります。
人材紹介業は、就職が成立した際に求人企業から「紹介手数料(理論年収の約30%が目安)」を受け取ります。1件あたりの収益は大きいですが、成果報酬型のため安定した月次収益は見込みにくい面があります。
資産要件の違い:派遣業2,000万円 vs 紹介業500万円
基準資産額は派遣業が2,000万円以上(小規模特例で1,000万円に緩和)であるのに対し、有料職業紹介業は500万円以上と大幅に低い水準です。
この差は事業開始時の資金調達難易度に直結します。自己資金が潤沢でない方・まずは小さく始めて実績を積みたい方にとって、紹介業から始めることは現実的な選択肢です。
個人・小規模起業なら人材紹介業も有力な選択肢
資金・リソースの観点から判断すると、個人または少人数での起業の場合は人材紹介業の方がハードルが低いと言えます。紹介業で実績・資金を積んでから、規模を拡大して派遣業に参入するという段階的な戦略も有効です。
特定の業界や職種に強いネットワークを持ち、人材の質・マッチング精度に自信がある場合は、紹介業でも十分な収益を上げられます。どちらが向いているかは事業計画・資金状況・経験・人脈によって異なるため、税理士・社会保険労務士への相談もおすすめします。
設立後の法人口座開設はGMOあおぞらネット銀行がおすすめ
人材派遣会社の運営では、派遣労働者への毎月の給与振込・派遣先企業からの売上入金・社会保険料の納付など、日常的に多数の振込が発生します。設立登記完了後はできるだけ早く法人口座を開設しましょう。
書類2点・オンライン完結で設立直後でも最短当日開設
GMOあおぞらネット銀行の法人口座開設に必要な書類は、代表者の本人確認書類と事業内容がわかる書類の2点のみです。メガバンクで求められる法人登記証明書(履歴事項全部証明書)は不要で、来店不要・オンライン完結で設立直後でもスムーズに申し込めます。
また、事業内容の確認書類の準備にお困りの方に向けて、2026年4月からAI面談(任意)が導入されました。設立直後で取引実績などの書類がまだ揃っていない場合でも、面談を通じて事業内容を伝えることで申し込みやすくなっています。
人材派遣業は許可申請の前後で様々な手続きが重なるため、法人口座の開設もできるだけ早期に並行して進めることが重要です。
振込手数料が安く(他行宛100円・※2026年8月17日~)派遣労働者への給与振込コストを削減
GMOあおぞらネット銀行の他行宛振込手数料は業界最安値水準の100円(※2026年8月17日~)です。法人の振込料金とくとく会員であれば99円/件(※2026年8月17日~)とさらに低コストで利用できます。
人材派遣会社は派遣労働者への給与振込が毎月発生し、振込件数が多くなりがちです。仮に月間50件の振込がある場合、1件あたりの差が積み重なると年間で大きなコスト削減効果につながります。創業初年度は設立1年未満の法人特典(他行宛振込手数料月20回無料)も活用できます。
複数口座(法人向け)・API連携で給与管理・経費管理を効率化
GMOあおぞらネット銀行の法人向けサービスでは複数口座(最大20口座)の開設と、freee・マネーフォワードクラウド・弥生会計などの会計ソフトとのAPI連携に対応しています。給与支払用・経費精算用・税金積立用などの口座を分けて管理することで、資金繰りの把握と経理業務の効率化が実現できます。
人材派遣会社の設立に関するよくある質問

人材派遣会社の設立についてよく寄せられる質問に回答します。
自己資金が2,000万円に満たない場合でも設立できますか?
小規模派遣元事業主の特例(事業所1つ・常時雇用10人以下)を満たす場合は、基準資産1,000万円・現金等800万円以上に要件が緩和されます。また2,000万円に満たない場合は日本政策金融公庫の創業融資や金融機関の融資を組み合わせて必要額を確保する方法もあります。
個人事業主として派遣業を始めることはできますか?
可能です。法人設立は必須ではなく、許可要件を満たせば個人事業主として許可申請ができます。ただし基準資産の要件・派遣元責任者の選任・教育訓練の提供などの要件は個人・法人を問わず同様に求められます。
許可申請から事業開始まで何ヶ月かかりますか?
許可申請書類を都道府県労働局に提出してから許可証の交付まで、通常約2ヶ月かかります。設立登記・派遣元責任者講習・事務所確保も含めると、計画開始から事業開始まで合計3〜6ヶ月を見込んでおくことをおすすめします。
派遣元責任者講習はどこで受講できますか?
厚生労働省が認定した民間機関が全国各地で開催しています。一般社団法人日本人材派遣協会・公益財団法人産業雇用安定センターなどが代表的な実施機関です。厚生労働省のウェブサイトで認定機関の一覧と開催スケジュールを確認できます。
人材派遣会社の設立を専門家(社労士・行政書士)に依頼するとどれくらいかかりますか?
社会保険労務士や行政書士に許可申請の代行を依頼する場合の報酬の目安は、10〜30万円程度(事務所規模・依頼内容によって異なる)が一般的です。書類作成・申請書類の確認・労働局との折衝なども含めた全面的な代行サポートを受けることで、不備による申請遅延のリスクを大幅に減らせます。
まとめ
人材派遣会社(労働者派遣事業)の設立には、会社設立手続きに加えて厚生労働省への許可申請が必要です。
主な許可要件は以下の4点です。
①基準資産額2,000万円以上(小規模特例あり・1,000万円に緩和可能)
②事務所20㎡以上
③派遣元責任者の選任(3年以上の労務管理経験・3年以内の講習受講)
④教育訓練の提供(有給・無償)
設立費用は法人登記費用・定款認証費用・許認可申請費用(合計約22〜25万円)のほか、基準資産額として最低1,000〜2,000万円の資金が必要です。許可審査には約2ヶ月かかるため、スケジュールを逆算して準備しましょう。資金が限られている場合は、資産要件が500万円と低い人材紹介業も選択肢のひとつです。
設立後は早めに法人口座を開設しましょう。GMOあおぞらネット銀行の法人口座は書類2点・オンライン完結で開設でき、振込手数料も業界最安値水準(100円・※2026年8月17日~)で創業期のコスト削減に貢献します。





